まんぷく第30話の感想「地獄を知った男たち」

無事戦場から帰ってきた忠彦(要潤)でしたが、目をやられて色覚異常があり、もう絵は描けないと本人は言いました。しかし福子(安藤サクラ)は忠彦も萬平(長谷川博己)も何か自分にしか出来ない事をやり遂げる人だと信じています。

 


みんなで始めたハンコ屋でしたが、儲かるとわかると周りが真似をしてハンコ屋を始めます。金額で競って御客の奪い合いになりました。おかげで福子たちの売上もずい分下がってきたようです。

 


大所帯になった福子たちは、このままではまた粗末なすいとん生活に戻ってしまいそうです。そこで萬平そろそろ自分たち夫婦は出て行かねばならないと考え始めます。

 


忠彦も今の自分に描ける絵を描こうとキャンパスに向かいました。そこに世良(桐谷健太)が、軍部の倉庫を売っている不動産屋があると萬平に話を持ち掛けます。

 


倉庫の中身は謎で、買い手にしか教えないという不動産屋は狡い手を使いますが、萬平は何かを生み出す資材があるかもしれないとそこでの暮らしを考え始めました。

 

 

大阪から少し離れた泉大津にある倉庫へ暮らす場所を変える話は、福子も萬平に笑顔で賛成でした。そこに戦争に出ていた咲(内田有紀)の夫の真一(大谷亮平)が姿を現しました。

 


無事をみんなが喜びましたが、みんなの無事をはしゃぐように喜ぶ真一の姿に違和感を覚えます。何事も実直で生真面目な態度を取っていた真一でしたからね。

 

 

忠彦は預かっていた画を返そうと、真一を自分のアトリエに呼びます。忠彦と二人になり、咲が愛した忠彦の桜の絵を見た真一は、涙を流し始めました。

 


忠彦と同じように真一もまた戦争で地獄を見てきたのです。忠彦は目に、真一は心に大きな傷を抱えてしまったのかもしれません。

 


涙にくれる自分をみんなに見せたくないと、逃げるように絵を持って真一は帰りました。たった一人忠彦だけが見送ります。靴すら置いて帰った新一に、萬平もまた、戦争で受けた彼の傷を思います。

 


萬平もまた自分たちが新しく生きる場所を作るために出ていく話をみんなにしました。
ハンコ屋だけで食べていくには、自分たちがいるべきではないと言います。すると鈴(松坂慶子)も福子たちについて行くと言い出しました。

 


居候をしていた神部(瀬戸康史)もです。子どもたちは泣いて寂しがります。けれど、戦争が終わって新しい未来の為に生きていくために、それぞれ動き出すのでした。

span.author.vcard { display: none; }